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VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)とは?3つの基本項目や効果的な手法を解説

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小売やアパレルなどの店舗で、顧客の視覚に訴えかける売り場づくりをすることをVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)と呼びます。VMDを成功させるにはVP・PP・IPの3つの基本要素が必要です。店舗運営に欠かせないVMDの手法を解説します。

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VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)とは?顧客の視覚に訴えかける売り場づくりのこと


VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)とは、販売戦略(マーチャンダイジング)のなかでも、視覚的要素(ビジュアル)に焦点を当てたものを指します。小売やアパレル、飲食などの実店舗の場合、顧客の視覚に訴えかける店舗づくりをすることがVMDに当たります。VMDは1944年にアメリカで誕生した考え方です。日本では、1988年に日本ビジュアルマーチャンダイジング協会がVMDを次のように定義しています。[注1]

ビジュアルマーチャンダイジングとは文字どおりマーチャンダイジングの視覚化である。それは企業の独自性を表わし、他企業との差異化をもたらすために、流通の場で商品をはじめすべての視覚的要素を演出し管理する活動である。この活動の基礎になるものがマーチャンダイジングであり、それは企業理念に基づいて決定される。


つまり、VMDは単なる商品のディスプレイや売り場の飾り付けのことではありません。VMDには販売戦略の一貫として、商品やサービスのマーケティングを促進する役割があります。顧客の視点に立って販売戦略を視覚化し、「見やすく、選びやすく、買いやすい」売り場づくりをするのがVMDの特徴です。[注1]また、VMDにはブランディングの側面もあります。企業やブランドとしての独自性やアイデンティティを意識し、競合他社との差別化につながるような視覚的要素を演出することが大切です。


VMDで重要な3つの項目

VMDの考え方に基づいて、売り場や店舗運営を改善する取り組みをMP(マーチャンダイズプレゼンテーション)と呼びます。MPには、VP(ビジュアルプレゼンテーション)、PP(ポイントプレゼンテーション)、IP(アイテムプレゼンテーション)の3つの手法があります。ここでは、VMDの成功に欠かせない3つの基本項目について解説します。

1. VP(ビジュアルプレゼンテーション)

VPとは、店舗や売り場、オフィス全体のコンセプトを視覚的に表現する取り組みを指します。VPを実施する際は、季節やトレンド、企業のブランドイメージなどに合わせて、統一されたイメージを生み出すことが大切です。たとえば、VMDに取り組むスーパーマーケットの事例では、テーマパーク感やアミューズメントパーク感をコンセプトに選び、店頭に巨大マスコット人形をディスプレイすることで利用客の注目を集めました。VPは店舗の第一印象を左右します。VPを成功させ、顧客の注目を集められれば、より多くの顧客を店内に誘導することができます。

2. PP(ポイント・オブ・セールス・プレゼンテーション)

PPとは、店舗に陳列した商品のなかから売りたい商品をピックアップし、各コーナーの「顔」として飾り付ける取り組みを指します。PPの代表的な手法が、マネキンを用いた商品ディスプレイです。とくにアパレル店舗では、季節やトレンドに合わせた人気アイテムをマネキンに飾り、顧客の購買意欲を刺激する取り組みをおこなっています。店舗の出入り口付近やレジカウンター付近、顧客の目線の高さの陳列棚など、顧客の視線が集まる場所でPPを実施しましょう。顧客はPPからPPへと移動しながら店舗内を回遊するため、店舗全体の導線を考慮することも大切です。

3. IP(アイテムプレゼンテーション)

IPとは、陳列棚やガラスケース、ハンガーラックなどの什器を駆使して、個々の商品を「見やすく、選びやすく、買いやすく」陳列する取り組みを指します。商品を品目やサイズ別に陳列するだけでは十分な視覚的効果が得られません。たとえば、店舗のコンセプトや季節感に合わせて商品をカラーごとに陳列すれば、顧客の視線をより効果的に集めることができます。


VMDを効果的に実施する3つの手法

VMDを成功させれば、マーケティングとブランディングを両立し、競合他社にはない独自の強みを生み出すことができます。VMDを効果的に実施するための手法は次の3つです。

  • ディスプレイの3つの基本法則を意識する
  • ブランドや企業の独自性を表現し、ビジュアルに統一感を持たせる
  • コロナ対策のため、ソーシャルディスタンスを確保する


それぞれのポイントについて具体例を挙げながら解説します。

ディスプレイの3つの基本法則を意識する

商品を美しくディスプレイするためには、以下の3つの基本法則を意識する必要があります。商品を美しくディスプレイするためには、以下の3つの基本法則を意識する必要があります。

  • 左右対称(シンメトリー)を意識する
  • 特定の商品を目立たせたい場合は繰り返し(リピート)を意識する
  • 形や大きさが違う商品を並べるときは三角形(トライアングル)を意識する


商品ディスプレイの基本は「左右対称」です。とくに形・大きさ・高さ・色合いがよく似た商品を陳列する場合は、左右対称を意識することで美しくモダンな視覚的効果を与えられます。特定の商品を目立たせたい場合は、商品を規則的に並べ、繰り返し構造を生み出すのも効果的です。繰り返し構造は視覚的なインパクトが大きいため、顧客の注目をより集めることができます。形や大きさがバラバラの商品を並べるときは、商品をエンドコーナーなどのスペースに集め、三角形にディスプレイしましょう。商品にまとまりが生まれ、顧客が商品を探しやすくなります。

ブランドや企業の独自性を表現し、ビジュアルに統一感を持たせる

VMDはブランドや企業のアイデンティティを視覚的に表現するための手段でもあります。たとえば、干物の販売店の事例では、創業90年を超える老舗メーカーというアイデンティティを活かし、木材を多用した高級感のある店舗内装に変更しました。また、スーパーマーケットの寿司コーナーの事例では、グレード感のある「寿司屋」をイメージし、天然木の看板や陳列棚を導入しています。企業理念やブランドイメージから逆算して、統一感のあるビジュアルを生み出すことがVMDを成功させるためのポイントです。

コロナ対策のため、ソーシャルディスタンスを確保する

コロナ禍をきっかけとして、店舗運営のあり方は大きく変わりました。新型コロナの感染予防対策のため、商品やサービスの販売戦略を意識しながらも、ソーシャルディスタンスを確保した売場づくりが求められます。什器や陳列棚、マネキンの配置を工夫したり、通路をより広くしたりして、3密(密集・密接・密閉)が生まれにくい売り場づくりに取り組みましょう。厳格なコロナ対策を実践することで、顧客に安心感が生まれ、気軽に来店しやすい店舗づくりにつながります。


店舗運営に欠かせないVMDの手法や基本法則を知ろう

VMDとは、顧客にとって視覚的に魅力のある売場づくりを指す言葉です。VMDには商品やサービスの販売を促進する「マーケティング」の側面と、企業やブランドのコンセプトを視覚的に具現化する「ブランディング」の側面があります。VMDを成功させるには、VP・PP・IPの3つの基本項目を意識することが大切です。多店舗運営企業様では、統一したVMDするために店舗支援ツールを導入いただくと管理もしやすくなります。
 >>ディスプレイ指⽰の報告チェック作業に掛かる時間を半減する方法はこちら

VMDの効果的な手法を知り、店舗運営の改善に取り組みましょう。

[注1] 日本ビジュアルマーチャンダイジング協会:VMDとは
http://www.javma.com/about/vmd.html

videoIcon
https://www.youtube.com/embed/xkyXF_9abME

内野株式会社 様

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著者イメージ

執筆者情報:

ユニリタ STORE+チーム

株式会社ユニリタ ビジネスイノベーション部

多店舗管理ツール「STORE+」のプロモーション担当チームです。
コミュニケーション情報を蓄積・共有・活用するシステムに長年携わってきたメンバーが、多店舗・多拠点の管理に課題を持つ方に、役立つ情報をわかりやすく発信することを心がけています。

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