多店舗企業のコミュニケーションのずれをなくすには
店舗経営がうまくいって、2号店、3号店と出店数を増やしたり、チェーンやフランチャイズ展開していたりなど、多店舗運営を行う企業様にとって、課題の一つとなるのが、本部と店舗間でのコミュニケーションではないでしょうか。
本部から各店舗へは、キャンペーン情報や新商品情報、作業指示、進捗の確認などを、店舗から本部へは各種報告や指示内容の確認、相談などを行う必要があり、コミュニケーションの頻度は高いものです。
そのため、一つひとつのコミュニケーションの質や精度を上げなければ業務負荷が大きくなり、接客などの重要な業務にまで悪影響を及ぼしてしまう恐れも出てきます。
本コラムでは、多店舗運営を行う企業様向けに、店舗と本部間でのコミュニケーションで陥りがちな課題と、その解消法をご紹介いたします。
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多店舗企業のコミュニケーションで店舗と本部が抱える課題
まずは、多店舗運営を行う企業様が店舗と本部間でのコミュニケーションで抱えやすい課題について、ここで改めて整理しておきましょう。
店舗
店舗側が抱える大きな課題として、本部からの連絡内容や手段、タイミングなどが適切ではない場合に、接客などのもっと重要な業務の妨げになってしまうことが挙げられます。
また、本部から降りてきた指示などを店舗内のスタッフで共有する際にも、スムーズに行き渡らないという課題が発生します。
- 本部からの指示があいまいで、確認のために手間がかかる
- 接客の忙しい時に本部からの電話連絡が来るので対応できない
- 連絡手段がその時々で電話だったりFAXだったりメールだったり…とバラバラで管理しづらい。
- シフトがあるため、全従業員で情報共有を徹底しづらい
本部
一方、本部側では、指示や連絡を出すことが多いものの、店舗側でそれを正しく理解してくれたのか、実際の作業をどこまで行ってくれているかを把握するところで課題が発生しがちです。確認のために、再度わざわざ連絡しなくてはならなくなり、負担がかかってしまいます。
- 各店舗へ出した指示が正しく伝わっているのかどうかがわからない。
- 各店舗へ出した指示の作業進捗をリアルタイムに把握できない。
- 店舗から回答を得る必要があるのに、なかなか連絡がないため、催促する必要が出てきて手間になる。
- 各店舗からの報告手段がバラバラで、集計業務の負担が大きい。
- 実際にエリアマネージャーなどが店舗へ行ってみないと店舗の状況が把握できない。
多店舗企業のコミュニケーションのずれで注意すべき点
上記のそれぞれの課題を比較していただくと、店舗と本部間でのコミュニケーションが嚙み合っていないことに気づくのではないでしょうか。
こうしたコミュニケーションのずれを解消するには、本来であれば「双方の歩み寄り」が必要ですが、店舗は多忙なものです。本部側が、店舗の立場に立ってちょっと工夫することで解消できることが、実はたくさんあります。
連絡内容のカテゴリが一目でわかるような工夫がなされていない
本部は、キャンペーンや新商品情報、予算や目標の情報などの共有、販促指示、本部の人事に関する通達など、多岐にわたる情報を店舗へ連絡する必要があります。
当然ながら、店舗側も、これらの多岐にわたる通達を受け取るわけですが、本部側とは違って、いつ、どんな情報が届くかをあらかじめ把握しているわけではありません。届いて初めて内容を知り、そこから情報を精査し、行動に移すことになります。
本部からすれば、店舗側にはできるだけスピーディに動いて欲しいはず。それなら、店舗側で情報をスムーズに理解できるように、連絡内容のカテゴリが何なのかが一目でわかるような工夫をしてあげることが大切です。
店舗スタッフにとって理解しやすい手段が選ばれていない
連絡手段として浸透している「電話」や「メール」といった方法は、本部側にとっては利便性が高い、いわば「楽な」手段ですが、情報を受け取る店舗側にとっては、必ずしも利便性が高いものとはいえません。
たとえば、作業手順の変更連絡のような内容だと、言葉や文字情報だけでは伝わりにくいものです。そこに画像や動画が加われば、ぐっと理解しやすいものになります。
目標や指示の裏側にある根拠や狙い、想いなどを伝えていない
売上目標や作業指示などを連絡する際に、その根拠や狙いなども併せて伝えていますか?
もし、目標を共有したり作業指示を行っているにもかかわらず、店舗側が熱量高く応えてくれないと感じているなら、それは店舗のスタッフ一人ひとりにまで「共感」が行き渡っていないからかもしれません。
従業員に企業理念やビジョンを浸透させることの大切さは、別記事「ES(従業員満足度)とは ~今さら聞けない基本~」でも触れましたが、人はただ指示されただけではなかなか動かないものです。目標や指示の裏側にある根拠や狙い、想いなどを伝え、スタッフに共感されることで、自発的な行動をとってくれるようになるでしょう。
多店舗企業のコミュニケーションでずれを解消する方法
上記のような、店舗側にとって最適とはいえないコミュニケーションに心当たりのある本部の方は、次のような解消法を取り入れてみてはいかがでしょうか?
画像や動画などを活用した情報共有を行う
前章でお伝えしたように、内容によっては言葉や文字だけでは店舗スタッフになかなか理解してもらえないような情報も、画像や動画ならスムーズに伝わるケースが多々あります。
特に、マニュアルのように作業工程を伝えるような場合は、画像や動画、ARといった視覚情報を添えて共有することで、現場のスタッフが行動しやすくなるはずです。
企業としてのビジョンや想いなどを発信・共有する
本部からの指示や連絡に対して、なかなか実行してくれないと感じているなら、企業理念やビジョン、想い、行動規範などを従業員向けに情報発信してみましょう。そして、本部から各店舗への目標共有や指示などは、すべて企業理念やビジョンを実現するためだと伝えみてください。
これらを店舗スタッフたちに無理に浸透させることはできませんが、発信回数を増やすなどして徐々に共感してもらえるようになれば、企業理念やビジョンなどに沿った行動を従業員自らが取ってくれるようになる効果が期待できます。
連絡手段を店舗管理ツールに集約する
現状の本部から店舗への連絡手段が、電話・FAX・メール・郵便など、バラバラという場合、連絡手段を一本化することで店舗側の対応はシンプルになり、業務負荷を減らすことができます。
店舗管理ツールには、本部と店舗とのコミュニケーションのための機能が搭載されています。
たとえば「STORE+(ストアプラス)」の場合、各店舗へ発信した情報が閲覧されたかどうかや、指示した内容の実施状況を可視化する機能が付いています。画像や動画を共有する機能もあります。
店舗管理ツールを使って企業理念やビジョンなどを共有するのも良いでしょう。
まとめ
本部と店舗間でのコミュニケーションのずれが発生している場合は、改善に向けて動き始めましょう。ご紹介したような方法も参考にしていただければ幸いです。
コミュニケーションを円滑にするためには、ツールを活用するのも一つの方法です。
自社にどんなツールが合うかを知るために、まずは無料体験などを活用してみても良いかもしれませんね。
お困りごとがありましたら、お気軽にご相談頂ければと思います。
執筆者情報:
ユニリタ STORE+チーム
株式会社ユニリタ ビジネスイノベーション部
多店舗管理ツール「STORE+」のプロモーション担当チームです。
コミュニケーション情報を蓄積・共有・活用するシステムに長年携わってきたメンバーが、多店舗・多拠点の管理に課題を持つ方に、役立つ情報をわかりやすく発信することを心がけています。